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​吃音とは

吃音(きつおん、どもり)は、話し言葉が滑らかに出ない発話障害のひとつです。単に「滑らかに話せない(非流暢:ひりゅうちょう)」と言ってもいろいろな症状がありますが,吃音に特徴的な非流暢は、以下の3つのどれか1つ以上が見られることです。

  • 音のくりかえし(連発)、例:「か、か、からす」

  • 引き伸ばし(伸発)、例:「かーーらす」

  • ことばを出せずに間があいてしまう(難発、ブロック)、例:「・・・・からす」

上記のような、発話の流暢性(滑らかさ・リズミカルな流れ)を乱す話し方を吃音と定義しています (ICD-10, WHO)。

子どもが100人生まれたら、そのうち5人は吃音になります。そして、5人のうち4人は自然回復し、1人は持続します。誰でもどもるわけではありません。100人のうち、5人しかどもらないのです。そして、その大半は自然に回復する(治る)というわけです。医師などの専門家であっても、「そのうち治りますよ。気にしないように。」とアドバイスするだけで、継続して経過をみないことが多いです。治らなかったら、どう対応すればいいのかを教えてくれる人が少ないのが現状です。そして吃音が持続する場合、その半数の人は社交不安障害(SAD)となり、逃げ癖がつくことにより、不登校、引きこもり、うつ病となっていく可能性があるのです。

 

引用:早坂 菊子/菊池 良和/小林 宏明(2017/8)『吃音臨床入門講座 - 心理・医療・教育の視点から学ぶ

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